産経新聞 12月29日 7時55分配信
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出版物の販売金額(写真:産経新聞)
今年1年間に国内で出版された書籍と雑誌の販売額が、前年より約5%減の1兆5200億円程度にとどまり、過去最大の落ち込みとなる見通しであることが28日、出版科学研究所(東京)の調べで分かった。
お笑い芸人、又吉直樹さんの芥川賞受賞作「火花」などの大ベストセラーもあり、書籍は健闘したものの、雑誌の落ち込みが激しかった。
少子化やスマートフォンの普及なども要因とみられ、出版不況の根深さが改めて浮き彫りになった格好だ。
出版物の販売額が1兆6千億円を割り込むのは32年ぶりで、減少率は昨年の4・5%減を上回り、昭和25年の統計開始以来、最大となる見通し。
市場規模はピークだった平成8年の2兆6563億円の6割を下回る水準になる。
このうち、書籍の推定販売額は前年比約1・9%減の7400億円前後となる見通し。累計240万部を超えた「火花」の大ヒットもあり、減少率は前年(4%減)より縮小した。
ただ、書籍販売の約3割を占める文庫の不振が消費増税以降続いており、マイナス基調を抜け出せなかった。
一方、雑誌の推定販売額は前年比約8・2%減の7800億円前後とみられ、減少率は過去最大となる。
同研究所の担当者は「週刊誌の販売が大きく落ち込むなど高齢層にも“雑誌離れ”の傾向がうかがえる。
スマホの普及で情報への接し方や時間の使い方が変わる中、どう読者を取り込むかが引き続き、問われる」と分析する。
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引用元: ・【経済】出版物販売落ち込み最大 今年1.6兆円割れ 雑誌離れ響く