http://diamond.jp/articles/-/84307
東芝、NEC、ヨドバシカメラなど、一流企業から信頼を得て業務提携を結び、急成長を遂げている企業がある。
「ドクター・ホームネット」のブランド名で、年間約13万軒もの家庭を訪ね、パソコンやスマートフォンの修理や設定、接続を行う「日本PCサービス」だ。
2時間で顧客宅を訪ね97%のトラブルを解決
パソコンを使っていると「突然、電源が入らなくなった」「ウイルスに感染した」など、様々なトラブルに見舞われる。
しかし、頼れてかつ親身になってくれる人は周囲にいない場合がほとんどだ。
ネットやプリンターなどの接続や設定ができずに困っていても、サポートダイヤルには、そもそも電話がつながりにくい。
何時間も待ってつながっても「パソコンの設定が悪い」「いや、プリンターがおかしいのでは?」などと、たらい回しにされることもある。
また大切なファイルが入ったパソコンが壊れても、メーカーに修理を依頼すれば
「ハードディスクの内容は消去されますがよろしいですか?」と別の選択肢は与えられない。
日本PCサービスの「ドクター・ホームネット」は、そんな場面を対象に有償サービスを行っている。社長の家喜信行氏が話す。
「9時から21時までスリーコール以内で電話をとって、平均2時間後にはお客様のご自宅やオフィスまでお伺いします」?同社のサービスは至れり尽くせりだ。
スーツ着用の正社員が、ケーブル類から販売できるノートパソコンまで積んだ車に乗ってやってくる。
顧客宅に上がる時は使い捨てスリッパをビニールから取り出し「失礼します」と履くなど隙はない。
顧客の依頼内容は多岐にわたる。
「WindowsやiPhoneのOSアップデート中に反応しなくなった」「間違ってファイルを消してしまった」――。
「でも大丈夫。お客様のご依頼の97%は、その場で解決できています」(家喜社長) 家喜氏は兵庫県の出身だ。
大学卒業後、車のメンテナンス・修理を行う店にパソコンのソフトを販売する企業へ就職した。
ここで彼は、日本一の営業成績を収めた。
家喜氏は決して押しが強いわけでなく、大企業にコネがあったわけでもない。
彼を押し上げた手法は「競合しないこと」と「上から攻めること」の2つだった。
私が就職した会社の営業担当者は、近所の板金屋さんや、中古車販売業者に1件1件、電話をかけ、売り込みのためのアポイントを入れていました。
最初は私も同じことをしていました。
でも次第に『これ、効率悪ないか?』と思い始めたんです。
現場の担当者とよい関係が築けても、最終決定権は社長が持っているから、一番上のところでひっくり返ってしまうことも多かった。
でも逆に、社長から現場に降ろせば、ひっくり返ることはありません。
家喜氏は“いきなり社長に営業に行く”という他の営業担当者がとらない手法を選んだ。
競合せず、上から攻めたわけだ。
なら1件1件、社長に会いに行ったのかと言えばそれも違う。
なかなか、いきなり社長には会えませんし、1件1件では時間もかかります。
そこで、板金や中古車の組合や協会が開催している懇親会、イベント、忘年会に顔を出し、出席している多くの経営者と関係を築いたんです。
コツは、信用を第一に考え、いきなり営業しないこと。
まずは親しくなり、私の人柄を知ってもらったあとでWIN-WINになる話を切り出すんです。すると、振り向いてもらえることが多かったですね。
条例に阻まれ、考えたのは「パソコンのクラシアン」
家喜氏は約2年間にわたってトップセールスを続け、次第に「この会社で出世したい!」と夢みるようになった。
だが25歳の時、運命が暗転する。会社の営業方針に納得できない部分があり、社長に自分の思いを直訴をしたのだが、結果、会社を去ることになった。
「退職時、当時の経営陣から『クライアントにも挨拶には行くな』と釘を刺されてしまいました。よほど生意気だと思われたのでしょう。
次に何をしようか決めて退職したわけではなかったので、妻からは泣かれるし…… (苦笑)」
雉も鳴かずば撃たれまい。だが、この転機は次第に、彼がより大きな出世街道を歩むきっかけになっていく。
最初、彼は知人から「横浜で面白い商売をしている企業がある」と教えてもらった。
団地で中古のパソコンを引き取り、バラして修理し、再び販売している、というのだ。
引用元: ・【PC】電話して2時間以内にPC修理に参上!ありそうでなかったサービスに顧客殺到
「それ、大阪にはないなぁ…と思い、始めようとしました。
でも調べると、吹田には『車にスピーカーを積んで音を鳴らして走ったらアカン』という条例があったから、ダメやんか、とやめることにした。でもパソコンのメンテナンスの市場は、今後『絶対伸びる』と思いましたね」
少し意外だが、多くの業界で、メーカーは修理やメンテナンスまで引き受けていない場合が多い。
例えば、鍵が壊れれば、製造メーカーである美和ロック等に持ち込むべきかもしれない。
だが「カギをなくして家には入れない」といった使用上のトラブルは、大半が「カギの生活救急車」など、メーカーではないトラブル解決専業の企業に持ち込まれる。
水回りのトラブルも同じで、たいてい大至急だから、TOTOやINAXではなく「クラシアン」などに持ち込まれる。
「以前、私が勤めていた企業も、同じでした。
車に傷がついたからといってトヨタや日産の本社に持ち込む人はいません。
ディーラーもありますが、一般的に、街の修理屋さんのほうが、専業だから対応が早く、価格も安い」要するに大企業のサポートは、一般的に、動きが鈍く価格も高い。
しかしユーザーは素早く親身なサポートを必要としている。
そして多くの業界で、この間隙に企業が存在した。
だが、パソコンやスマートフォンなどの業界にはこれがない。
そこで家喜氏は「この市場だ!」と直感し、いわば「パソコンのクラシアン」を創業しようと考えたのだ。
常識の逆を行き続けブルーオーシャンの市場を創出
創業し、様々紆余曲折があった中、彼は結局、前社で学んだ「競合しない」ことを実践していった。
まず、似たビジネスをしている企業はあった。
例えばソフトバンクのような大企業から、インターネット回線の設定などの仕事を
請負っている会社だ。
そのビジネスモデルは、大企業からお金をもらって仕事を請け負い、実作業は「逆オークション」と呼ばれる方法で、登録スタッフやアルバイトを派遣する、というものだった。
具体的には、大企業から訪問サポートの企業に「○月○日に、○市○町のユーザー宅を訪ね、設定の仕事をしてほしい」と依頼がある。
一方、設定サポートの企業は街の小さなパソコンショップのオーナーや、パソコン教室の先生などと契約を結んでいて、彼らに向け「逆オークション」を実施する。
仕事の情報を流し「いくらで受けますか?」と競りにかけるのだ。
すると『うちは8000円』『なら7000円』と、通常のオークションとは逆に安値を提示した人が競り落とし、仕事を実施する。
家喜氏は、すべて逆を行った。
既に占有されている市場には打って出ないと決めたのだ。
「そこで弊社は、顧客を個人に絞りました。また、お代は大企業でなく、お客様からいただきます」
コスト要因だったサポートを利益の源に
では、顧客はいかに集めるのか。
ここで彼は「上から攻める」手法をとった。
具体的には大手企業と業務提携を結んだのだ。
大手のパソコンメーカーが発行するチラシや説明書に「パソコン訪問サポート」を実施している、と告知してもらう。
告知には、0120で始まる電話番号が記載されており、ユーザーが電話をかけると日本PCサービスにつながる。
ただし、0120のあとには元請け各社固有の番号があり、日本PCサービスは、顧客がどの会社の告知で連絡をくれたかわかる。
これを確認し、日本PCサービスは、売上に応じてメーカーに手数料を支払う。
「実は、この方法に気づくまで、チラシを配ったり、新聞に広告を挟んだりしたんですが、お客さんはまったく来ませんでしたね(苦笑)。
しかし、大手メーカーさんに『パソコン訪問サポートを始めました』と告知してもらうと、一気に千客万来になりました」(家喜社長)
すると、この新事業が大手メーカーにも有り難がられた。
「今まで大手のメーカーさんにとって、顧客サポートはコスト要因でした。
しかし、難易度が高いサポートや、緊急性があるサポートを望むお客様に弊社の有償サポートをご紹介すると、弊社が伺って、売上の一部は、手数料としてメーカーさんに支払います。
すなわち、顧客サポートが収益源になってきたのです」
続きはサイトで
>スーツ着用の正社員が、ケーブル類から販売できるノートパソコンまで積んだ車に乗ってやってくる。
>0120のあとには元請け各社固有の番号があり、日本PCサービスは、顧客がどの会社の告知で連絡をくれたかわかる。
>これを確認し、日本PCサービスは、売上に応じてメーカーに手数料を支払う。
ここの集計ってどうやってるんだろう。いくらでも誤魔化せてしまう気がするが…
まあ、支払額はごまかせそうだけど、
0120なら料金の請求がくるからある程度は証明できるだろ
23: 名刺は切らしておりまして 投稿日:2016/01/08(金) 19:19:58.85 ID:6k1MI1Qt.ne
大手のメーカーさんにとって、顧客サポートはコスト要因でした
↓
有償サポートをご紹介
無料じゃサポートしてくれない大手メーカーwww まあそりゃそうかもしれないけどw
45: 名刺は切らしておりまして 投稿日:2016/01/09(土) 06:12:09.64 ID:1OKEdpNJ.ne
拠点がなくても対応地域はあるようだし、そういう人をパートタイムで雇ってるんだろう