http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151215-00083005-diamond-bus_all
創業以来44年間黒字を続け、今期は売上高900億円、経常利益272億円、売上高利益率30%と驚異的な収益力のアパグループ。
去る11月にはアメリカ本土へのホテル進出を果たした。
ホテルの新しいスタンダードを確立し、世界市場を席巻するという。
創業者の元谷外志雄(もとや・としお)代表に、収益力のポイントと今後の戦略を聞いた。(聞き手/「ダイヤモンドQ」編集委員・大坪 亮)
【詳細画像または表】
──アメリカで11月13日に開業した「APA HOTEL WOODBRIDGE(ウッドブリッジ)」は、どんなホテルで、今後の展開をどのように考えていますか。
ウッドブリッジは、ニューヨーク市中心街に最も近いニューアーク・リバティー空港から車で20分、最寄駅からマンハッタンまで 電車で30分の場所にあります。
アパホテルとして初めての海外進出で、フランチャイズチェーン(FC)で展開します。
過去、日本のホテルの海外展開は、外国ホテルの買収や、現地で土地を取得し自社物件で進出するというものでした。
FCでの展開は当社が初めてだと思います。
なぜFCかというと、現時点での経営指針を「ソフトがハードを支配する。
スタンダードを確立し世界を席巻する」としているからです。
(宿泊施設の仕様や運営ノウハウなどの)優れたソフトを確立すれば、それを活用したいという企業が現れて、(経営資源である土地や建物などの)ハードを提供してくれるということです。
いいソフトを提供できれば、他者の資産や力を活用して、どんどん拡大していけると考えています。
──ホテルにおけるいいソフトとは、どういうものですか。
今日、ヒルトンやシェラトンなどの有名ホテルは世界で数多く展開していますが、ある日突然、ブランドを変えて営業を続けても、お客様は案外それに気がつかないのではないでしょうか。
それくらい高級ホテルのソフトは皆、似通っています。
昔からの高級ホテルというソフトの延長線にあるからです。
ヨーロッパの貴族が旅先でも自宅と同じような 快適さで過ごしたいという願望を叶えるために作られたソフトのホテルです。
時には、自宅の召使いに命じるかのようにホテルのスタッフに指示します。
ホテルのほうもスタッフのお辞儀の角度を決めて守らせるなど、かつての身分社会と同じような構図で、今時おかしいのではないかと私は思うのです。
サービス業ではありますが、ゲストとスタッフは対等の関係です。
また、ゲストがチェックインすると、スタッフが部屋まで案内し、室内設備の説明をしたりする。
しかし今や、こうしたサービスを必要とする人は多くありません。
にもかかわらず、それらのスタッフの人件費が加算され、高い宿泊代となっているわけです。
こうしたソフトは時代遅れではないでしょうか。
これに対して当社は、「新都市型ホテル」という新しいソフトを確立して、その良さによってゲストに選んでいただきたいと思っています。
「アパホテルは部屋が狭い」と言われる方がいますが、これは意図的に小さく作っているのです。
だからこそ、料金が安くなり、面積当たりあるいはゲスト1人当たりの環境負荷が小さくなります。
炭酸ガスの排出量は、一般的な都市型ホテルの3分の1です。
アパホテルは、シングルルームでもベッドは横幅140cmあって寝心地よく、テレビは40型以上と大きく見やすい。
枕元に、照明等のスイッチや携帯電話の充電コンセントなど必要な機能をコンパクトにまとめて、ベッドに寝ながら必要な操作ができるようになっています。
浴槽は卵形でゆったり入れるのに、湯量は通常の80%で済みます。
浴槽に湯を入れるのも、一定量溜まると給湯が止まる定量止水栓で、湯をあふれさせるムダや心配がありません。
様々な工夫を施して、炭酸ガス排出量3分の1を実現しました。
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引用元: ・【宿泊】アパホテルが意図的に部屋を小さく作っている理由
壁が薄いのも勘弁