http://withnews.jp/article/f0160104002qq000000000000000W00o0201qq000012877A
1965年からランドセルを作り続けている「土屋鞄(かばん)製造所」(本社・東京都)。
そんな老舗が11月に販売した大人用ランドセルは即日完売し、1月16日に再販売されます。
価格は税込み10万円ですが、なぜ人気なのか?
商品コンセプトなどについて、土屋鞄製造所に話を聞きました。
何を残し、何を大人仕様にするか?
創業50年を記念して11月に販売された「OTONA RANDSEL」。
ハリのあるヌメ革を使用したハードタイプと、柔らかなオイルレザーのソフトタイプの2種類がありましたが、いずれも即日完売しました。
50年にわたるランドセル作りの技術やノウハウを生かし、機能性を残しつつ、大人が使うにふさわしいシルエットを追求したという商品。
子どものランドセルのように、毎日を共にするものとしてふさわしい鞄を目指したといいます。
「何を残し、何を大人仕様にするのか? 子ども用のランドセルを大人が使う鞄としてどう変化させるか?
という点が難しいところでした。
機能が優れていると言っても、やはりランドセルは子どものもの。
大人が背負うと、見た目やサイズ、使い勝手に違和感が出てしまいます。
違和感を取り払えば払うほど、ランドセルらしさは消えてしまうため、試作を繰り返しました」と広報担当者は話します。
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人気の理由は?
10万円という価格は決して安くはありません。
なぜ、即日完売するほど人気だったのか? 広報担当者は理由をこう推測します。
「この商品は、大人にふさわしい仕事鞄として新たなビジネススタイルの定番を目指したものです。
『しっかりとしたものを長く使いたい』というニーズがあったのだと考えています」
ランドセルの特徴である、箱型で荷物や書類を美しく運べる収納力や、負担を感じない背負い心地の良さ、手を塞がない便利さ。
それらを残しつつ、仕事用鞄として大人が使うにふさわしいシルエットを追求した点が評価されたとみています。
購入者は女性より男性が多く、30代以上に人気だったそうです。
広報担当者は「職人の手仕事でつくっており、ひとつが完成するまでにかかる時間、工程数が多く、一度にたくさんの数量をつくることが難しい鞄です。
愛着を持って相棒のように使っていただけたら嬉しいです」と話しています。