昭和30年
電気洗濯機、電気冷蔵庫、テレビが「三種の神器」と呼ばれるようになりますが、この年に3つが揃っている家は殆どなかったと思います。揃っているのは、お金持ちだけです。
電気洗濯機ですが脱水機能や乾燥機能はありません。ただ、ビショビショに濡れた洗濯物の水分を絞りとる装置が付いていました。それは、2本のローラーのわずかな隙間に洗濯物を通して絞る装置です。2本のローラーは連動しているハンドルを回すと回転します。非常に原始的な仕組みですが、手で絞るより楽に絞ることができるので、当時としては、役に立ったと思います。
テレビですが、真空管、ブラウン管のテレビです。若い人は何のこと分かりませんね。まず、スイッチを入れても直ぐに映像は映りません。ブラウン管が温まるまで映らないのです。もちろん、白黒テレビですよ。カラーテレビの登場はまだ先です。更に特徴的なのは、チャンネルが回転式で丸い形をしています。このチャンネルを手で回して、番組・放送局を切り替えます。リモコンはありません。このチャンネルですが、毎日使っていると緩みがでてきて、接触不良により映像が乱れます。そこで、チャンネルの隙間にマッチ棒を突っ込んで緩まないように固定します。微妙なテクニックが必要です。ちなみに、ビデオ装置はありませんので、放送時間に見逃すと、二度と見直すことはできません。
殺虫剤のキンチョールやアーモンドグリコが発売されたのもこの年のようです。
歌謡曲は、鈴木三重子の「南国土佐を後にして」、春日八郎の「別れの一本杉」、菅原都々子の「月がとっても青いから」などがヒットしたようです。
洋画では、ジェームズ・ディーン主演の「エデンの東」がヒットした年です。そのジェームス・ディーンですが、1955年9月30日、交通事故で即死、享年24歳でした。スターの座に居たのは、わずか1年でした。
出典 http://nendai-ryuukou.com/1950/1955.html
主な出来事
- 電気洗濯機、電気冷蔵庫、テレビが「三種の神器」と呼ばれる
- 日本初の「トランジスタラジオ」を発売
- 少年の自殺相次ぐ
- 成人向映画、指定始まる
- 広辞苑初版発行
- 後楽園遊園地がオープン(日本初の本格的ジェットコースター)
- 1円硬貨発行、50円硬貨発行
- ラジオ東京テレビ開局(後のTBSテレビ)
- 東京国際空港(羽田空港)の先代のターミナルビルが開館
- 鈴木自動車工業が自社初の軽自動車「スズライト」を発売
- 日本電信電話公社が料金前納式の公衆電話機を発売